いま重要視される「UGC」とは?マーケティングにおける活用手段とメリットを解説
インターネットやスマートフォンの普及、SNSが私たちの生活に浸透してきてから、生活者は様々な情報を収集できるようになりました。
そのため、企業が自社の商品やサービスの魅力を一方的に発信しても、なかなか受け入れられないといった現状があります。
そんな中で、商品やサービスの魅力・信頼感を発信できる手段として「UGC」の活用が注目を集めています。「UGC」とは「User Generated Content」の略称で『ユーザー生成コンテンツ』の意味を持ちます。
本コラムでは、いま重要視されている「UGC」について分かりやすく解説していきます。
目次[非表示]
- 1.UGCとは?
- 1.1.UGCとCGMの違い
- 2.マーケティングにおいてUGCが注目される理由
- 2.1.SNS(ソーシャルメディア)の普及
- 2.2.購買プロセスの変化
- 2.3.広告に対する嫌悪感
- 3.UGCのメリット
- 3.1.信頼性が高い
- 3.2.低コストで展開ができる
- 3.3.コミュニティが構築できる
- 3.4.商品開発・改善のヒントになる
- 4.UGCの活用事例
- 5.UGCを活用する際に気をつけること
- 5.1.ステマ対策をする
- 5.2.著作権侵害に気をつける
- 5.3.薬機法対策をする
- 6.まとめ
UGCとは?
UGCとは「User Generated Content」の略称で「一般ユーザーによって作られたコンテンツ」のことです。「User Created Content」の略語である『UCC』とも呼ばれており、企業によって作られたコンテンツではなく、ユーザーによって作られたコンテンツを指します。
通常、コンテンツは次の3つに分類されます。
- 他者が作ったコンテンツ
- 自分で作ったコンテンツ
- 一般ユーザー(視聴者・利用者)が作ったコンテンツ
UGCはユーザーがユーザーの責任でコンテンツを作成し、自身の判断でインターネットやSNSに公開したコンテンツです。ブログや掲示板への記事や、SNSでのツイートやシェア、動画の配信、通販サイトなどのレビュー投稿などが挙げられます。
UGCとCGMの違い
UGCと混合されやすい言葉に「CGM」という言葉があります。CGMとは「Consumer Generated Media」の略称で、「ユーザー投稿によって成り立つメディア」の意味です。
食べログやクックパッド、Yahoo!知恵袋、アットコスメ、掲示板サイトなどのメディアがCGMの代表例となります。
マーケティングにおいてUGCが注目される理由
なぜマーケティングにおいてUGCが重視されるようになったのでしょうか。その背景には、スマートフォンなどのモバイル端末が普及したことにより、誰もが気軽にネットを介して情報の発信・検索をできるようになったことが関係しているのです。
スマートフォンなどのモバイル端末の普及に伴う影響として、以下の3つもUGCが急激に増加した原因として考えられます。
・SNS(ソーシャルメディア)の普及
・購買プロセスの変化
・広告に対する嫌悪感
SNS(ソーシャルメディア)の普及
YouTubeやTwitter、InstagramなどのSNSが普及したことで、誰もがインターネット上で気軽に情報を発信することができるようになりました。ユーザーが日頃使っている商品やサービスに対する感想や口コミも数多く投稿されています。
企業側にとっては、商品やサービスへのリアルな意見が発信されていることで、消費者のニーズを調査したり、評判を把握できたり、改善点を探したりするのに役立ちます。
購買プロセスの変化
米国のStackla社が2019年2月に発表した調査結果では、「79%の人がUGCは購買決定に大きな影響を与えると回答した」と報告しています。
参照:https://www.nosto.com/blog/report-consumer-marketing-perspectives-on-content-in-the-digital-age/
SNSの普及により、気軽に情報発信できるようになっただけではなく、情報収集も容易にできるようになったことから「SNSで評判を調べてから商品の購入を決定する」という購買プロセスの変化が起こっているのです。
広告に対する嫌悪感
Webページ、アプリやCMなどで消費者は日々さまざまな広告を目にしているため、何度も表示される広告に対して嫌悪感を抱く消費者が増えています。その理由の1つとして、広告を発信する側の企業が伝えたい情報と、消費者が欲しい情報に大きなズレが生じてしまっていることが挙げられます。
広告はあくまでも商品やサービスを提供している企業側が自分たちで宣伝しているものであることから、過大評価されているのではないかという懸念を持つ消費者も存在しているのが現状です。
それに対してUGCは一般ユーザーの本音が反映されているコンテンツになるため信頼されやすいといった特徴があります。
UGCのメリット
信頼性が高い
UGCは一般ユーザーが実際に商品を使ったりサービスを体験したりしたリアルな口コミそのものです。そのため、消費者はよりリアルに使用感をイメージすることができるだけではなく、身近に感じてもらいやすくなります。
企業が一方的に商品やサービスの魅力を伝えると“押し付け感”が否めない広告になってしまいがちですが、UGCを活用することで説得力が上がり信頼されやすくなるのです。
低コストで展開ができる
マーケティング施策の多様化や煩雑化により、表現や訴求の幅が広がるため、大量のクリエイティブコンテンツを準備する必要があります。そこで、UGCを取り入れることで制作にかかる時間やコストを抑えることが可能です。
コミュニティが構築できる
UGCが重視される理由として、企業とユーザー間のコミュニティが構築できることも挙げられます。口コミに対して反応をすることでユーザーと「対話」することができることでリピート客が生まれ、さらに「対話」が進むという好循環を生み出すこともできるのです。
商品開発・改善のヒントになる
UGCは消費者のリアルな声であることから、消費者心理や行動を知る大きなヒントとなります。また、自社の商品をどう捉えているのか、どんな言葉で表現したら伝わりやすいのかなど商品開発やマーケティング施策に活用できる貴重な資産とも言えるのです。
UGCの活用事例
UGCの活用事例として、例えば以下のような事例があります。
Amazonの商品レビュー:本を探すときに利用
食べログのレビュー :飲食店を探すときに利用
価格.comの商品購入者の声:家電を探すときに利用
アットコスメの投稿:化粧品を探すときに利用
企業クチコミサイトの投稿:転職先を探すときに利用
またSNSやブログであれば、ブランドやグルメ・コスメ・観光・生活に役立つ商品などを探すときに利用されています。日常で頻繁に触れている情報であったり、頼りにしている情報源がUGCであることが分かります。
UGCを創出するために「ハッシュタグキャンペーン」を活用したり、広告クリエイティブやランディングページの素材としてUGCが活用される事例もあります。
UGCを活用する際に気をつけること
企業がUGCを活用する際にはいくつか気をつけなければならないことがあります。
ステマ対策をする
一般的に「ステマ」と呼ばれているステルスマーケティングですが、企業から金銭などの対価を受け取っているのにも関わらず、宣伝であると悟られないように良い口コミや評価を行う行為のことを言います。これは口コミや評価を純粋に参考にし商品購入を検討する消費者を騙す行為になるため、インフルエンサーはもちろん企業の信用を失います。
UGC活用に関しても、モニターやインフルエンサーに依頼した際に、投稿上に関係性の明記をしない行為はステマに当たるため注意が必要です。(第三者の自主的な投稿はステマ規制の対象外)
著作権侵害に気をつける
UGCを企業のマーケティングに活用する際には、投稿したユーザーから利用承諾を取得するようにしましょう。ただし、事前に二次利用の承諾を得ているモニターやインフルエンサーの場合には、必ずしも承諾を得る必要はありません。
薬機法対策をする
LPや広告クリエイティブなどマーケティング施策にUGCを掲載する場合には、自然発生したUGCだとしても企業の表現物となるため、薬機法の対象となります。そのため、活用するUGCを選定する際には注意・対策が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は「UGCとは何か?」「どういったメリットや特徴があるのか?」といった部分を解説しました。
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