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今知るべき「パルス型消費行動」とは?新時代の販売戦略を考える

古くからある消費スタイルに対して、新たに注目されるようになった「パルス型消費行動」をご存知でしょうか?


インターネットやSNSの普及でネットショッピングが勢いを増している今、この現代的な消費行動パターンである「パルス型消費行動」に対応した販売戦略が必要となります。


本コラムでは、「パルス型消費行動」の概念、マーケティングへの活かし方について解説していきます。


目次[非表示]

  1. 1.パルス型消費行動とは?
  2. 2.パルス型消費行動の現れ方
    1. 2.1.6つの直感センサー
      1. 2.1.1.セーフティ:「より安心安全なもの」
      2. 2.1.2.フォー・ミー:「より自分にぴったりだと思うもの」
      3. 2.1.3.コストセーブ:「お得なもの」
      4. 2.1.4.フォロー:「売れているもの」・「第三者が推奨するもの」
      5. 2.1.5.アドベンチャー:「知らなかったもの」・「興味をそそるもの」
      6. 2.1.6.パワーセーブ:「買い物の労力を減らせること」
  3. 3.マーケティングにどう活かすか
  4. 4.まとめ


パルス型消費行動とは?

2019年6月、現代の日本人の特徴的な消費行動として「パルス型消費行動」という新たな消費行動をGoogleが提唱しました。


「パルス型消費」とは、スマホやウェブサイトをみている中で、じっくり考えたりすることなく突発的に購買意欲が発生し、商品を購入する消費行動のことです。スマホやウェブサイトで24時間いつでも買い物ができる現代では、閲覧しているウェブページや広告が瞬間的に購買意欲を発生させて購入に至ります。

ウェブサイトの普及で、商品を購入する時間や場所の制約がなくなったことで消費行動は従来のモデルと大きく変化しました。


パルス型消費は衝動買いとよく似ていますが、パルス型消費は「日常的」な消費行動を、衝動買いは「非日常的」な消費行動を指すことから、それぞれ違う意味を持ちます。


パルス型消費行動の現れ方

パルス型消費行動の中で、「購買意欲が高まるのはどのような場合か」をGoogleが調査した結果、「なんとなく」や「ピンときたから」という曖昧な回答ばかりでした。


そこで「ピンときた」というときの買い物中の気分や動機、前後の行動、日々の習慣などを聞き取り、掘り下げることで「6つの直感センサー」があることが分かりました。


6つの直感センサー


(画像引用:消費者が「ピンとくる」6 つの直感センサー:買いたくなるを引き出すために:パルス消費を捉えるヒント(3)


  • セーフティ
  • フォー・ミー
  • コストセーブ
  • フォロー
  • アドベンチャー
  • パワーセーブ


これら6つが「直感センサー」と呼ばれ、パルス消費のトリガー(引き金)となっています。


セーフティ:「より安心安全なもの」

セーフティは「より安心安全なもの」に反応する直感センサーです。


ネットショッピングにおいては、消費者は生産者や販売者の顔を直接見ることができないため、不安を抱きやすく、常に安心できる買い物をしたいと考えます。そのため、有名なECサイトを利用したりネームバリューのある会社から購入する傾向にあるのです。


セーフティの直感センサーに働きかけるためにはサイト内によくある質問を充実させ、消費者の疑問を解決することが重要となります。


フォー・ミー:「より自分にぴったりだと思うもの」

フォー・ミーは「より自分にぴったりだと思うもの」に反応する直感センサーです。


消費者は、数あるECサイトや商品の中から「いかに自分に合っているか」を重要視しています。そのため、如何に商品を分かりやすく紹介できるかがポイントです。


コストセーブ:「お得なもの」

コストセーブは「お得なもの」に反応する直感センサーです。


消費者はできるだけお得に購入したいと考えているため、ECサイト上や複数のページを表示させて価格を比較します。

その場で簡単に比較できるということを念頭に置き、クーポンやキャンペーンを効果的に活用することが必要です。


フォロー:「売れているもの」・「第三者が推奨するもの」

フォローは「売れているもの」や、「第三者が推奨するもの」に反応する直感センサーです。


消費者は新しい商品などを購入する際に「口コミ」「感想」「SNSでの利用者の声」といった意見を参考に消化の高い商品を購入しようとする傾向があります。


アドベンチャー:「知らなかったもの」・「興味をそそるもの」

アドベンチャーは「知らなかったもの」や「興味をそそるもの」に反応する直感センサーです。


消費者の「新しいものを試してみたい」という冒険心は購入のきっかけになることがあります。


パワーセーブ:「買い物の労力を減らせること」

パワーセーブは「買い物の労力を減らせること」に反応する直感センサーです。


インターネットの普及により、消費者は店舗でしか買えない商品よりもネットショッピングで時間や手間をかけずに手軽に買い物を終えたいと望んでいる傾向があります。


マーケティングにどう活かすか

新たな消費行動であるパルス型消費行動に対し、マーケティングで成果を出すためにはパルス型消費を意識したアプローチが必要です。消費者個々人の購入パターンをより詳細に把握し、人々の消費リズムに合致した商品やサービス提供を考えることが求められます。


パルス型消費はスマートフォンを介して行われることがほとんどのため、SNSの活用が有効です。


「なんとなく」「ピンときたから」といった購入トリガーに作用するためには、商品ページの画像や動画などを「買いたい!」と思わせるデザインで訴求することが最重要といえます。


また、リピート購入を促すためのマーケティング施策や、消費者が買い足すことを妨げない仕組みづくりも、パルス型消費行動と向き合うための重要な戦略となるでしょう。


まとめ

24時間いつでもどこでも買い物ができる時代に生まれた「パルス型消費行動」という新たな消費行動パターンは、生活者のライフスタイルや価値観の変化から生まれ、それぞれの個性が生み出す様々な表現形を持っています。


この変化に対応するためには、企業は消費者一人ひとりの購入パターンをしっかりと把握し、それに合ったマーケティング戦略を構築することで対応が求められます。


時代の変化に合わせて「そのときに消費者が求めるものは何か」を考えていくことが大切です。



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